聖霊を信じます  ーカトリック枚方教会信徒 K・Pー 河北朝祷会より (2019.6.13 第222回)

聖書の専門家は、神の啓示の歴史を三つの段階に分けます。


第一の段階はアダムから洗礼者ヨハネまでイスラエルの時代、約束の時であり、父の時代とも呼ばれます。


第二の段階では、神の子は人間となり、神が誰であるかを示して、救いをもたらします。それはイエスの時代、救いの時代です。日曜日に私達が祝ったペンテコステ・聖霊降臨から世の終わりまで。


第三の段階であるこの時代は教会の時代、聖霊の時代なのです。


聖書によれば、神は霊であり、霊はヘブライ語で、「ルーアッハ」と言って、息吹、ひと吹き、風の意味です。霊は目に見えないけれど力があります。それは、我々の生命にとって呼吸するように、重要です。風の様に、嵐の様なエネルギーをもっています。暖かい光線が太陽から由来するように、聖霊は、神である御父と御子から出て、父と子と同じ様に神です。いのちの与え主であって、人の中で働く神自身です。


イスラエルで、士師や預言者や王達は神に托された任務を果たす為に、一時的に霊の力を授かります。イザヤは、メシアの上に「主の霊が留まる。知恵と識別の霊、思慮と勇気の霊、主を知り、畏れ敬う霊」と預言します(イザヤ⒒・2)。


聖霊の働きによって、母マリアはイエスを宿します。イエスはいつも聖霊と共に生き、霊の力によって、宣教活動をし、悪霊を追い払い、病人を癒して、奇跡を行います。


イエスは、弱気な弟子達を強める為に、別の弁護者、慰める方、助ける方を送ることを約束します。その方は弟子達にイエスの言葉を理解させて、イエスのいのち・精神・原動力を与えます。


宗教的な次元では、私達はペンテコステの日に始まった聖霊の時代、聖霊元号を生きています。ペンテコステの日、恐怖に襲われた弟子達は霊的な熱意で一杯になって、イエスの事を勇敢に証言しました。心から心へ話したペトロの言葉は皆に理解されて、聞いた人々の心に届きました。その日、三千人ほど信仰を抱き、洗礼を受け、イエス・キリストの内の共同体となりました。


私達は使徒信条で「わたしは神の聖霊を信じます」と唱える。


聖霊は、私達一人一人に、良心を通して語り掛け、使徒の証言と教え、我が共同体に創造性とダイナミズムを与えて、行動するように促して下さいます。

先月、感動させるいくつかの便りを聞きました。


5月7日に、知的ハンデイをもつラルシュ共同体の創立者ジャン・バニエはパリで亡くなりました。知的ハンディがある人と一緒に長年暮らして、与えたものよりも受けたものの方が多いと言い、各々の人の偉大さを強調しました。


18日に、自分の父を殺した人達を心から赦したグアダルーペ・オルティスはマドリードで列福されました。


19日に、中央アフリカ共和国でイネス・サンチョは殺されました。危ない所へ出ていくなとの忠告に応じないで、裁縫を教え、困っている女性達を見捨てない為、殉教の危険を選んだ人です。


これらの素晴らしい人達は、自分の活動を通して、神の霊が働いた事を見せています。


彼らが聖霊の導きに素直に従った様に、私達も聖霊のささやきを聞いて、聖霊に動かされて行動すれば、幸せでしょう。いつも回心の態度を持ち、イエスの福音を見直して、マリアと共に、聖霊が豊かに注がれるように切に願いましょう。