「横田めぐみ」さんを覚えておられますか、若い方はご存じでしょうか。
44年前、新潟の海辺近くの街に二人の弟と両親と幸せに暮らしていた13歳のめぐみさんが、ある日突然姿を消した。
学校のクラブ活動を終え夕暮れ時、自宅への帰り道でいなくなった。
失踪、誘拐、事故か。
大捜索が続けられたが、手掛かりは全く無く、ご両親は悲嘆にくれました。
数年後あまりの悲しみから、お母様の早紀江さんは友人から勧められた聖書のヨブ記を読まれ、やがてキリスト者としての洗礼を受けられた。
行方不明から20年後、めぐみさんはなんと北朝鮮に連れ去られていたことがわかった。大韓航空機爆破事件がきっかけになり、その後北朝鮮に拉致された日本人がめぐみさんを含め17名(日本政府認定者のみ)も判明した。
そして、日朝首脳会談が行われ、その内の5名が帰国できた。
12名の方々については死亡、あるいは入朝していないとの説明だった。
再調査が約されたものの、膠着して今日に至っている。
今も未解決なのだ。
めぐみさんのお父様の滋さんは家族会の先頭に立ち、活動を続けて来られたが、一昨年遂に亡くなられた。
誕生祝いにめぐみさんから貰った櫛を後生大事にして。
滋さんは政治問題でなく人権問題として捉えてほしいと訴えられた。
私達有志も人権侵害、人の尊厳の問題として、正平協の大会に応募した次第です。
大会のサブテーマ「誰も置き去りにしない世界に向けて」。
拉致被害者はどうか。
まさに置き去りにされている。
私達は何かできるのではないか。
共に祈ることはできる。
横田夫妻と同じキリストを信じる者として。
大会はコロナ禍によりオンライン開催となった。
私達は30もある分科会の一つ「拉致を知り、共に祈ろう」を主催することになった。
しかしながら、有志は皆忙しい身で、緊急事態宣言もあり、ほんとにできるのか不安なまま半年があっという間に過ぎ、11月22日を迎えた。
集会の家ZOOM発信会場には、神父様をはじめ直接参加者も来られた。
塩野さんがMCで全員をリードし,二日間それほどずっこけることなく分科会を終えた。
参加者はオンライン7名、枚方教会直接参加6名、誠にささやかな分科会。
大きく関心を呼ぶには至らなかったというのが実情だろう。
大会の全容は把握していないが皆様の熱意が実ることを願う。
分科会では、「アニメめぐみ」の他、横田早紀江さんの信徒向けインタビュー動画を上映し、またそれを提供下さった牧師國分先生の参加は有難かった。
汐留さん先唱のロザリオの祈り、ご紹介頂いたブルーリボンの祈りを皆で唱えた。
映像は、宮長さんらが整備した大型モニターに依った。
私達の「拉致を知り、共に祈る」ことはある程度出来た。
今後については各人によるが、目的はあくまで拉致被害者を救うことにある。
拉致こそ国家権力による紛れもない犯罪だが、何故これを防ぐことができず、長年分からなかったのか。
そして今は安全と言えるのかも考えねばならない。
拉致実行犯は一人も捕まらなかった。
平和日本では。