祈りに癒され支えられ
マリア レジーナ S・M

 

日差しが柔らかくなり、春を感じるようになりました。

この時期になると仕事帰りにお月様を眺めることがあります。

子供の頃、「春分の日のあと、満月が出た後の最初の日曜日が復活祭だよ」と教わり、月が満ちていくのを楽しむようになりました。

私は今市教会で幼児洗礼を受けました。

初聖体と堅信は枚方教会です。

初聖体(約55年ほど前)のなつかしい写真が残っていました。

たくさんの子供達でにぎやかな初聖体だった様子が伺えます。

初めてのご聖体はデ・グランデス神父様から頂きました。

神父様は体も声も大きく、厳しい神父様だったのでかなり緊張しただろうと思います。

堅信は印象に残っているものがありません。

というのもその頃はミサが終わったら、日曜学校にも行かず、さっさと帰っていました。

教会よりも学校の友達やクラブ活動を優先していたからです。

また、いつも日曜日になると「教会教会」と言われることが重荷になっていたこともあり、神様からそっぽを向いていました。

そんな子供時代を過ごした私ですが、今は祈りと信仰をもっと深めたいと思っています。

6年ほど前のことですが、母が病に倒れて入院、手術、その後施設に入りました。

父は母のためにひたすらお祈りをしていました。祈りで母に寄り添っているようで、その姿に私も支えられました。

母は認知症が進み5分前のことはすっかり忘れてしまいますが、主の祈りとアヴェ・マリアの祈りは自然と唱えることができ、母に宿っている信仰の力を感じました。

そして母の祈りにはぬくもりと優しさがあり、イライラしている私を癒してくれました。

2年前に父が亡くなった時、寝たきり状態の母でしたが、その時は不思議と元気になり、お葬式に参列することができました。

「聖霊の働きがあったね」と、感慨深いものがありました。

母も父を追うように天国に行ってしまいましたが、父と母の祈り、まなざしに心から感謝し、今年の四旬節もお月様を眺めながら、信仰が深められるよう過ごしたいと思います。