平和のために働く人は幸い 主任司祭 ハイメ・シスネロス

8月に行われる平和旬間に因んで、「平和」について考え、何か具体的な取り組みが出来れば幸いと思います。
聖書を見ますと「平和」が聖書全体にわたって大切にされている事が分かります。その例を挙げてみましょう。

① 民への祝福が与えられる際、神からモーセに指示がありました。「主が御顔をあなたに向けて、あなたに平安を賜るように。」(民数記6・26)
② 平和が訪れる約束をダビデ王に与えられました。「…平和は絶えることがない。」(イザヤ書9・6)
③ 平和は、外からの危険から免れるだけではなく、その夢を実現させるのはメシアです。「その名は、…平和の君。」(イザヤ書9・5)
④ キリストは十字架の血によって、ご自分の中で憎しみを滅ぼし、人々を神と和解させ、ご自分の教会を全人類の一致、神との一致の秘跡となさいました。「実に、キリストはわたしたちの平和であります。」(エフェソ2・14)
⑤ 山上の説教でキリストは断言されます。「平和を実現する人々は、幸いである。」(マタイ5・9)(カトリック教会のカテキズム2305番)
⑥ 時が満ちたときに、天使たちの声が響き渡りました。「いと高きところには栄光、神にあれ、地には平和、御心に適う人にあれ。」(ルカ2・14)

教皇フランシスコは、多様な危険が世界中のあちこちに迫っている今、次のように述べておられます。
「わたしたちは世界平和のために何が出来るでしょうか。教皇聖ヨハネ二十三世が述べたとおり『平和と愛に基づく共存関係を再構築するのは、すべての人の務めです。』(回勅パーチェム・イン・テリス 1963年4月11日、301~302参照)

平和のための努力の鎖は、すべての善意の人を一つに結びつけます。わたしは、全カトリック教会と、カトリック以外のすべてのキリスト者、あらゆる宗教の信者、そして信仰をもたない兄弟姉妹の皆さんに強く切迫した呼びかけを行います。平和はあらゆる障壁を乗り越える善です。平和は全人類の善だからです。…人々の中に、また人々の間に共存を築くのは、出会いの文化、対話の文化です。対話の文化だけが平和に通じる道です。」(教皇フランシスコ講和集1、〈シリアと中東と全世界の平和のための断食と祈りの日の呼びかけ〉より)

さて、主イエスは復活の後弟子たちに現れ、「あなたがたに平和があるように」(ヨハネ20・19)、と挨拶されました。彼らは喜び、これを力にして、同じ平和の恵みをもたらす働き手となりました。

わたしたちもミサの中でイエスのことばを聞きます。「わたしは平和を あなたがたに残し、わたしの平和を あなたがたに与える。」きっと、わたしたちも平和のために働く弟子を目指して発奮し、「出会いの文化・対話の文化」に力を尽くして、主の平和の恵みを大切にしていきましょう。