長崎神父と共に 巡礼の旅によせて

5月29日~6月1日まで、今市教会2名、枚方教会7名で長崎神父と共に平戸・外海・長崎・神ノ島・伊王島へと巡礼の旅に出発しました。

一日目は上五島出身の大工の棟梁、鉄川与助氏が建てた田平(たびら)教会訪問。

レンガ造りで、八角形の屋根は鐘楼を構える重厚な教会で、信徒の墓地が隣接する珍しい教会です。

次に焼罪(やいざ)史跡公園へ、ここは1622年イタリア人カミロ・コンスタンツォ神父が火刑に処せられた地で「殉教の碑」があり、海に向かって建てられています。

上神崎(かみこうざき)教会、平戸ザビエル記念教会を訪問。ここで旅の最初のミサを捧げました。

二日目は宝亀(ほうき)教会、紐差(ひもさし)教会と巡り木ヶ津(きがつ)教会でここの信徒の方々と一緒にミサを捧げました。

この教会には永井隆博士絶筆の「十字架の道行き」が掲げられています。

ミサ後、温かいおもてなしを受けました。

居心地がよく、去りがたい時間を過ごしました。

生月島(いきつきしま)に渡り根獅子(ねしこ)の昇天岩、黒瀬の辻など殉教の地を巡り、「島の館」で弾圧、迫害を受けてもなお信仰を守り続けた隠れキリシタンの生活など学ぶことができました。

三日目は外海(そとめ)へ、黒崎教会、マルクス・マリ・ド・ロ神父が辺境の地に隠れていたキリスト教徒と共に建てた出津(しつ)教会でミサを捧げ、記念館を見学しました。

ド・ロ神父はこの地の貧しい信徒たちの窮状を目にし、授産所、マカロニ工場など、特に女性のための施設など私財をなげうって尽力されました。

大野教会も信徒とド・ロ神父が共に建てました。

この日は晴天で教会の庭から海の向こうの五島が見えました。

その後ド・ロ神父の眠る野道共同墓地。

徳川家光の頃、禁教令により外海地方の神父たちが追放された後、洗礼名バスチャンという日本人伝道者が隠れ住んでいた山の中の小屋、「バスチャン屋敷」。遠藤周作文学館。高山右近がマニラに出港した福田港などを見学しました。

四日目は永井隆博士の「如己堂」と記念館を見学し、浦上天主堂の「被爆マリア小聖堂」で巡礼最後のミサを行い、私たちに平和の尊さを訴えているマリア像と共に、皆さんの上に平和がありますようにと祈りを奉げました。

永井博士ご夫妻のお墓のある坂本国際墓地を経て伊王島(いおうじま)へと移動し、伊王島灯台、馬込教会、神ノ島教会、そして長崎港入り口から航海の安全を見守る4.7メートルの岬の聖母を見上げて、四日間の巡礼を終えました。

キリスト者が命をかけて守り抜いた神へのゆるぎない信仰を肌で感じ、琴線にふれる旅であり、訪問教会すべてで扉を開け迎えてくださった神父様、シスターそして信徒の皆様の愛に助けられた忘れられない巡礼でした。

枚方教会巡礼者一同