新年のわたしの抱負と決断   主任司祭 ハイメ・シスネロス

主のご降誕と新年の慶びを申し上げます。新年に当たり、今年の私自身の決断を宣言したいと思います。

昨年、「祈り」をテーマに講座を開き、自分自身も霊的な成長のヒントを受けて、感謝のうちに皆様にも知って頂きたいと願い、まとめてみました。祈りを楽しみながら、自分を磨く魅力を感じることは大切です。

課題として次の3点を選びました。①真実性、②平安、③いのちを尊ぶ。

1.「真実性」を目指す年にします。

福音書ではイエスが人を誉める場面が少ない中、次のエピソードからは、真実性を読み取ることを学べます。ナタナエルと呼ばれる弟子はイエスに最初に出会ったとき、「イエスはナタナエルが自分のほうに来るのを見て、『この人はうそは言わない。真のイスラル人だ』と言われた」(ヨハネ1:47)。

ナタナエルの真実性を誉められたイエスは彼を見て、心の良さを感じたでしょう。彼を通してイエスの弟子のあるべき姿を教えました。ごまかしをしない、二心を抱かない、ありのままの自分を出せる、見せ掛けや自己弁護をしない人。

具体的な決心として・・・対話をする際、自分の考えを伝えると共に、相手を裁かずその話に耳を傾けます。互いの成長と尊敬を祈り、価値観が異なっても、真実性によって神への道を辿ります。

2.「平安」のうちに一年を過ごします。

まず聖句から照らしを求めると、「互いに相手を、自分より優れたものと思いなさい」。また、「おのおの、自分のことだけでなく、他人のことにも目を向けなさい」(フィリピ2:1-4)との響きが聞こえます。

福音書のイエスの姿に触れる時、イエスこそ平安豊かな方であり、人々を温かく迎えたり、人々の話を丁寧に聞いたりする方だと分かります。だから、イエスに願います。「イエスよ、私は素直になって、平穏でありたいと望みます。落ち着いた人、冷静な人を目指して、苦情を言わず、うらみを抱かないで、気楽になり、くつろげるようにして下さい」。

3.「いのちを尊ぶ」ように一年を過ごします。

いのちの神秘とその美しさを捜し求めるために、「聖霊よ来てください」との祈りが勧められます。そうすると、具体的な取り組みができる広い分野が見えてきます。

例えば、次のような点が思い浮かびます。

①死や暴力ではなく、いのちを守る連帯。

②消費社会に流されず、物を大事にする生き方。

③笑う人の声に関心を示し、ユーモアのセンスがある人の影響に素直になる姿勢。

④決まりきったことのみではなく、新しさに興味を持つ自分を育てる。

⑤物事の判断基準は、いのちである神のいつくしみとその御旨とする。