会いと別れと、再会と
マリア  T・I

平成二十四年に父を見送り、昨年の五月に母が帰天致しました。

「出会い」を語るのに「別れ」から始めますことをお許しください。

けれど、クリスチャンの二人が出会い、共に神様の祝福を授からなければ、私はこの世に生まれず、父母に出会えなかった。

神様とも出会えなかったのです。

だからそこからお話をさせて下さいませ。

私を出産する際にも大きな出会いがあったそうです。

私を妊娠中に切迫流産の危険に陥り、緊急入院と絶対安静。

両親は私を諦めざるを得ない試練にさらされました。

昭和四〇年当時のことです。

ところが、適切な手術が出来るお医者様が、偶然に見つかったのです。

信じられない出会いを経て、文字通り命を賭し、母は私をこの世に授けてくれました。

両親は、私に「愛」という名前と「洗礼」を授けてくれました。

イエス様との出会いは、まさに父と母が、出会いの奇跡と大きな試練を経て、与えてくれたものなのでした。

私は、物心がつかないうちから「イエス様」や「お祈り」など、全く自然で身近なものとして育ちました。

それなのに、例にもれず、思春期以降は、教会から足が遠のいてしまったのでした。 “会いと別れと、再会と
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原罪から解かれたけれど
梅﨑隆一神父

教会の教えでは、人は洗礼の後、原罪から解かれるとあります。

ですからキリスト者は人生のある時からマリア様のように、無原罪になります。

それなのに、教会の中に罪が散見されるのは何故なのか。

原罪の原因はアダムとエバが、「(善悪の知識の木の実を)取って食べるな」という神様の声ではなく、「食べれば神のようになれる」という、この世で作られた最も賢い存在の声に聴き従ったこと。

また神の言葉をないがしろにするという罪を犯したのに、その罪を認めなかったためです。

こうして原罪がアダムとエバから生まれた全ての人に影響を与えています。 “原罪から解かれたけれど
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河内キリシタン祈念祭

10月21日(土)10時から12時までカトリック大東教会において「河内キリシタン祈念祭」が行われた。

例年は大東教会主催で信愛の森で野外ミサが行われていたが、今回は前田万葉枢機卿が祈念ミサを司式される関係で、主催はしろきたブロック、場所も大東教会聖堂に変更された。

参加者は例年の約3倍で151名、聖堂は満席状態でした。

現在しろきたブロックの長崎神父から開会の挨拶があり、第1部として枚方教会主任司祭の竹延神父から河内キリシタン講話があった。

河内出身の竹延神父が、自分自身の生い立ちから始まり、なぜ河内キリシタンに興味を持ったのか等、冗談も交えて熱っぽく語られた。



内容の一部は7月1日付け発行のグァダルペに紹介されているので、そちらを参照ください。

バテレン追放令の後、九州に逃れた河内キリシタンのその後についても調査をされ、講話の中で紹介された。

20分の時間内にまとめるのがとても難しいとの神父の気持ちが良く分かった。

講話の後、典礼聖歌アンサンブル(TSE)による聖歌が祭壇で歌われた。

TSEは高田三郎によって日本人のための祈りの歌として作曲された典礼聖歌を、作曲者の意図を出来る限り忠実に反映する目的で創立された団体で、枚方教会からはTさんとIさんが参加されている。

多くの参加者から素晴らしい歌声に魅了されて感激した等、称賛の感想を聞いた。

第2部は前田万葉枢機卿司式による祈念ミサで、5人の司祭が枢機卿を囲む豪華なミサとなった。



枢機卿の説教は、第1部で紹介されたロレンソ了斎について多く説明された。

特に彼が平戸市白石生まれであること、またキリスト教的には立派な伝道師であったこと、更に当時の生死に悩んでいる人たちに対してキリストの救いを自分の言葉として説教したであろうとの説明が印象に残った。

ミサ後、希望者は信愛の森で昼食、そこから飯盛山山頂に登り、野崎観音で十字架の刻印された鐘を見学、とても充実した1日だった。
    
 (広報 M)

隠れキリシタンの里 兵庫県加西市
アントニオ  M・T

私の生まれ故郷は兵庫県加西市で、就職のために大阪に出てくるまで、そこで生活していました。

小学校と中学校は1学年60名程度の2クラスしかない田舎の学校で、のどかな田園風景の広がる土地でした。

実家は代々仏教の真言宗の檀家で、母親が天理教を信仰していましたので和室には仏壇と天理教の神棚が祀ってありました。

そんな家庭環境に育った私は、毎晩母が唱える般若心経を聞きながら育ち、また小学生までは天理教の教会にも行ったことがあります。

そんな私が41歳でカトリックの信者になり、何年か前に神田牧師(故人)の書かれた「野崎観音の謎」の本を読むまでは、自分のふるさとが「隠れキリシタンの里」であったということを全く知りませんでした。

 

この本は野崎観音を、処刑されたキリシタンを弔うためのカモフラージュのお寺ではないかということを主題にして河内キリシタンを中心に書かれていますが、加西市の隠れキリシタンについても紹介されています。

加西市には150体以上の十字架地蔵が点在しているようで、その代表的な事例として大日寺の背面十字架地蔵があります。 “隠れキリシタンの里 兵庫県加西市
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婦人会黙想会に参加して

10月6日初金のミサに続き、香里教会赤波江豊(アカバエユタカ)主任司祭をお招きし『目を覚ましていなさい』というテーマで、福音書のそれぞれ有名なたとえ話を例に取り、深いお話を聞くことができました。

福音書を読むポイントの一つは、自分の目の前でおこなわれたようにイマジネーションを働かせること。

そしてイエスは罪人と出会った時には過去を一切問わないことを話されました。

イエスと出会った時が恵みの時なのだというお話をうかがい、参加された38名の皆さんも深く心に残ったことでしょう。

黙想会で頂いたお恵みに感謝し、福音書を深読したいと思いました。

(婦人会 K)

敬老のお祝ミサ

9月10日(日)11時のミサで敬老のお祝の意向でミサを捧げ、来られた方も来られなかった方のためにも信徒一同で祈り、竹延神父と梅﨑神父の2人が病者の塗油の秘蹟を行った。

病者の塗油の秘蹟は、これからも生きていくための秘蹟で、元気でいたいと望み、活力を頂く秘蹟であるとの竹延神父の言葉で塗油を受ける人数が予定より増えた。

「イエス様に大きな力で支えてもらっていると感じた。」

「まだまだ大丈夫と思っていたがミサの中で思い直し塗油を受けることにした。」

「気持ちがすっきりした。」など喜ぶ方が多かった。

記念品のカードは婦人会作製の折り紙の聖母子と神父3人の連名でメッセージの御言葉「イザヤの予言46章3~4」があり、欠席の方にも近所の信徒や郵送などで届けられた。 “敬老のお祝ミサ” の続きを読む

お知らせ(9月)

◎初金と婦人会黙想会
・9月1日(金)10時~ 掃除、婦人会の定例会
・10月6日(金)10時~ ミサ後、婦人会の黙想会 講師 赤波江豊神父
・婦人会は第3、4、5金曜日も10時から掃除をしています。祝祭日の場合はミサがあり、その後になります。ご協力をお願いします。

◎壮年の集い
・9月9日(土)
・10月14日(土)
午後5時から掃除と定例会。どなたでも、途中からでもお気軽にご参加ください。

敬老のお祝い
・9月10日(日)11時ミサ
 病者の塗油の秘蹟も行なわれます。
 対象 75歳以上
 
◎病者・障がい者とともに歩むミサ
・玉造大阪カテドラルにて 9月23日(土) 14時~。

◎宮永久人さん著作本「癒しと救い」
・障害を抱える者がいかに神と向かい合い、真の信仰の道をみいだすのか・・・
・売店で取扱中。1500円。

◎納骨堂内整備を予定
・コロナ禍で停滞していましたが、再開いたします。
・ロッカーが満室後には、引出しに骨壺を収納する特注家具を設置します。
・計画書・イメージ図・骨壺サンプルをご覧頂けます。受付事務所にて。
・骨壺は最も小さいタイプを想定しています。
・三百個程度収納可です。
・今後はまず行政(保健所)にて確認作業の予定です。
・ご意見等お寄せ下さい。
・大阪教区墓地・納骨堂へのお問い合わせ、お申込みは各自でお願いいたします。

◎集会の家でのモニターによるミサ中継終了
・聖堂座席はコロナ禍前に戻し、9月末をもって集会の家でのミサ中継を終了します。
 
◎秋の養成コース
・11月11日(土)10時~13時 場所 香里教会
 講話テーマ 「私はこんなに愛されている」 講師 赤波江豊神父

◎大阪高松大司教区設立式と前田万葉新大司教着座式
 日時 10月9日(月・スポーツの日)13時より
 場所 大阪カテドラル 聖マリア大聖堂

◎インターナショナルデー2023(旧国際協力の日)
 日時 10月15日(日) 11時よりミサ 12時30分より交流会
 場所 大阪カテドラル大聖堂、敷地内駐車場
      

夏が来れば思い出す♪
主任司祭 竹延真治

「遥かな尾瀬」ではなく、近くのレジデンスでのことを。

東京の神学校に入学した最初の夏休み、わたしはクラレチアン会が担当する教会ではなく、枚方のクラレチアン・レジデンスを帰省先に選んだ。

デ・グランデス神父というアルゼンチン出身の巨体の老神父が一人いる修道院なら、小教区とちがって信者さんは誰もいないので、そこでゆっくり勉強ができるぞ、と思ったからだ。

神学校で使っている教科書や参考図書を段ボールに詰めて東京からレジデンスに送った。

レジデンスに荷物が届き、玄関先でそれを開いていると、デ・グランデス神父が近づいてきて言った。

「竹延、おまえはアホか。夏休みに勉強しようと思てるのか。夏休みは休む時じゃ。勉強なんかするな!」と。 “夏が来れば思い出す♪
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郷愁 平戸市紐差教会
マリア M・T

近所の友人と田んぼや野草を見ながら山合の砂利道を歩いて学校に通い、キリシタン墓地の下では墓に向かって一礼。

墓の木陰から優しい祖母が覗いている様な気がしました。

学校帰り教会に寄って、広い教会の中でひざまずいて、めでたしせいちょう…天にまします…と祈り、時には告解をして、家に帰りました。 

あの頃から故郷を離れて70年余り、大阪に来て61年、喜びにつけ、悲しみにつけ、何十回帰省した事か。

その度、2人の子供も、それぞれの思いを抱いて大人になり、家庭を持ち、私は、ついに、おばあちゃんになってしまいました。 “郷愁 平戸市紐差教会
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平和旬間行事1
「平和を願うテゼの祈り」
8月11日(金)18時~

大阪北地区の修道者有志による「平和を願うテゼの祈り」が枚方教会聖堂にて行われた。

ブラザー阿部、竹延神父が呼びかけられて、多くのシスターも参加され、30名以上の祈りが捧げられた。

ブラザー阿部のギター、特別参加の吹田教会下瀬神父のチェロ、信徒のオカリナ演奏に合わせて歌う祈りは格別で、素晴らしい祈りの場となった。