洗礼の恵みを受けて

復活祭(4月20日)に洗礼を受けられた5名の方から、受洗の感想を頂きました。枚方教会共同体の一員としてよろしくお願い致します。

セシリア M・R

入門講座へ通い始めたのが2018年1月でした。洗礼を授けていただき、共同体の皆様が笑顔で迎え入れてくださったこと、イエス様が教会へ呼んでくださった事実に感謝している毎日です。

過去、自信や強がりだけで生きてきた私はいつも正しい成果を挙げていたつもりでした。それが過信だと全く気付かずに走り続けて、たくさん人を傷付け無茶を重ねてきた結果、ある時期に大きな失敗を招きました。社会的な立場や経済面の問題だけでなく、過信による後悔を何よりも思い知ったのは、その後の母の突然死でした。

長く精神を患って引き籠り状態だった母。会話を兼ねて食事の作り置きに通ってた頃は、週に一度私が訪ねてくる事を楽しみにしてくれていました。

その頃に唯一、外出の提案に同意してくれたのが教会だったのです。「仕事落ち着いたら連れてく」と言ったのに、失敗を招いて自分の事しか目に入らなくなり、実家へ行く回数も減りました。約束を思い出させてくれたのは、母が亡くなった事を伝えた知人の言葉でした。「お母様のこと祈っとくね」と言って、イエス様の話を聞かせてくれたのです。聖書を知りたい気持ちに迷いや躊躇いはありませんでした。

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ルイス・フロイスに なった「くらわんこ」 寄稿者Fさん

鍵屋のマリア観音

11月の関西文化の日に市立枚方宿鍵屋資料館に見学に行きました。マリア観音と伝えられているものも展示されています。帰りに頂いた枚方文化観光協会の2019年のカレンダーを見て驚きました。そのカレンダーには「くらわんこ枚方ゆかりの人々」として、古墳時代には継体天皇、奈良時代には百済王敬福、平安時代には在原業平、室町時代には蓮如上人などに、犬のキャラクターの「くらわんこ」が扮しているイラストが描かれています。そして戦国時代にはなんとルイス・フロイスに! “ルイス・フロイスに なった「くらわんこ」 寄稿者Fさん” の続きを読む

平和について考えよう ー福音宣教の立場からー 寄稿者Y.A

シャローム

私達クリスチャンは「平和」と言った時シャロームShalomというイエス様が使っていたヘブライ語を思い出します。昔、ロサンゼルスのホテルでマリッジエンカウンターのバッジを付けたユダヤ人男性に、日本のことを拙い英語で話しかけました。後にニューズレターが送られて来て、各記事の末尾にLove and Shalomと書かれ、今もShalomを使っていることを知りました。

昭和30年中頃、Shalom aleichemテンポのよい歌を黒人歌手が歌っていました。Peace be with you「平和があなたと共にあるように」という祈りの歌です。英英辞書にShalomは出会いや別れの挨拶で、Peaceと同時にcompleteness(完全であること)とあります。本田神父はシャローム(平和)を「傷ついた部分がどこにもない」と言っておられます。シャロームは、私達の言う単なる「平和」ではなく日本語にはない大きな概念のようです。 “平和について考えよう ー福音宣教の立場からー 寄稿者Y.A” の続きを読む

豊かに老いる(寄稿者 P.K) 河北朝祷会より (2018.10.11 第214回)

9月の第3月曜日は敬老の日です。私も高齢者であって、考えた事を簡単に話したいと思います。私にとって、この人生のステ-ジはどのような意味があるか、どの様に日々を豊かに過ごす事が出来るか? どの様にして人生の最後のステ-ジをクリスチャンの生活の絶頂になし得るか?

年の取り方も沢山あります。怒りっぽい年寄りがいれば、我慢強い年寄りもいます。いつも一人でいたい人もいれば、社交的な人もいます。悲観的な人と楽観的な人、利己的な人と寛大な人。人は皆年を取りますが、上手に年を取る講座がありません。

人生は太陽のコ-スに例えられます。朝早く陽が上って、地上を照らし、夕方その太陽は、暑さを和らげて、沈んで行きます。午後は朝と同じぐらい大切ですが、自然の法則は違います。高齢は人生の一つのステ-ジであり、制約と問題を持ちながら、可能性も沢山あります。

高齢者は三つの危機に会うと言われています。

一番目はアイデンティティの危機。人は自分についてのイメ-ジが体験している衰えによって問われているー「私は実際に誰ですか? 三十年前に皆に尊敬された人ですか、それとも粗大ごみの様に見なされている今の人ですか?」。 “豊かに老いる(寄稿者 P.K) 河北朝祷会より (2018.10.11 第214回)” の続きを読む

焼き場で順番を待つ少年 (寄稿者 Y.A)

この写真は、終戦直後アメリカの従軍カメラマンだった故ジョー・オダネル氏が長崎へ来て、焼き場で亡くなった弟を焼いてもらうために順番を待っている少年を撮ったものです。田上長崎市長がバチカンを訪れ、この写真をフランシスコ教皇に親書に添えて渡した。教皇は写真をご覧になって、胸を打たれ「このような写真が千の言葉より多くを語る」と言われサインされました。
この夏から国内の教会で配られ、皆さんも手にされたと思います。

73年前の私と少年とが重なる部分があり、これを分かち合いたいと思います。 “焼き場で順番を待つ少年 (寄稿者 Y.A)” の続きを読む

私を励ますキリシタンたち(カトリック枚方教会信徒 T.F) 河北朝祷会より (2018.7.12 第212回)

先日、長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産がユネスコの世界遺産に登録が決まりました。これは17世紀から19世紀の約250年に及ぶキリスト教禁教下、既存の宗教や社会と共生しながらひそかに信仰を続けた潜伏キリシタンの文化的伝統を示す資産群とされています。 “私を励ますキリシタンたち(カトリック枚方教会信徒 T.F) 河北朝祷会より (2018.7.12 第212回)” の続きを読む

看板から広がる世界

看板

枚方教会の長い階段の下にある青い看板があるのをご存知ですか?私は毎朝ミサに通っていましたが、心に留めて見るようになったのは最近の事です。

これは、田中家のむくの木を示す看板なのですが、昨年の終わり頃、野崎観音の梵鐘の内部にある十字について色々調べてみるうちに、このむくの木の近くで鋳物工場を営んでいた田中鋳物工場が、野崎観音や龍尾寺の梵鐘を作っていたことを知りました。 “看板から広がる世界” の続きを読む

コミュニケーションと ユーモア(寄稿者 枚方教会信徒 M.S) 河北朝祷会より (2018.5.10 第210回)

人は歳を重ねると老いていくのは自然の成り行きですが、昨日まで出来ていたことが出来ないとなると、能力の低下、肉体的な衰えを認めざるを得ない状況になり、人格までが悪くなって行くようで嫌なものです。今、真にその世代に生きる私がどのように考え過ごせば良いか考えてみました。 “コミュニケーションと ユーモア(寄稿者 枚方教会信徒 M.S) 河北朝祷会より (2018.5.10 第210回)” の続きを読む

本への招待 No.12 「孤独のすすめ」・五木寛之著(寄稿者 T.K)

人生後半の生き方 回想のすばらしさ

日本は急速に高齢化が進んでいます。私たちの教会も例外ではありません。こうした現実のなかで、孤独に打ちひしがれた高齢者たちが国の活力を阻害し、若者の嫌老感を拡大しているというのです。 “本への招待 No.12 「孤独のすすめ」・五木寛之著(寄稿者 T.K)” の続きを読む

主よ、あなたは神の子キリスト、永遠のいのちの糧、あなたをおいて誰のところに行きましょう。 ーカトリック枚方教会 T.Fー 河北朝祷会より (2017.11.9 第205回)

これは、日本のカトリック教会の聖体拝領前に唱える言葉です。信仰の宣言と、キリストから離れない決心を表したような言葉です。ミサや礼拝の中で特別にキリストを近くに味わうことのできる聖体拝領、聖餐式は、イエスさまの遺してくださった人類への宝だと思います。神さまを頂く宗教、永遠のいのちのパンを頂く宗教が他にあるでしょうか。 “主よ、あなたは神の子キリスト、永遠のいのちの糧、あなたをおいて誰のところに行きましょう。 ーカトリック枚方教会 T.Fー 河北朝祷会より (2017.11.9 第205回)” の続きを読む