主のご降誕と新年のお慶びを申し上げます  主任司祭ハイメ・シスネロス

『新年に新しい決心』との諺があります。どこでも誰でも、期待しながら何かに取り組みますが、わたしはこの際、二つの言葉を思い出しました。1つは、『精一杯生きる日がもう一日与えられているとは、なんと幸いなことだろう』。(心の歌、アントニー・デ・メロ著より)。もう一つは、『愛する人たち、このことだけは忘れないで欲しい。主のもとでは、一日は千年のようで、千年は一日のようです。』(ペトロの手紙2:3-8) “主のご降誕と新年のお慶びを申し上げます  主任司祭ハイメ・シスネロス” の続きを読む

いつくしみいつまでも  長崎 壮神父

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めぐみ深い神のいつくしみの特別聖年が幕を下ろしました。この一年間、教皇フランシスコは折に触れて神様のいつくしみのさまざまな側面についてお話をされてきましたが、 神様のいつくしみの姿として私の心に深く染み透ったのは私たちひとりひとりを探し出してくださる姿でした。

特別聖年の間、主日の福音ではルカ福音書が読まれ、その中で「放蕩息子のたとえ」や「見失った羊のたとえ」といった、 見失ったものを見つけて喜ぶ神様の心を表すたとえをあらたな心で読み返し黙想する機会が与えられたこともありますが、 それとともに忘れかけていた家族とのごく小さな出来事を鮮明に思い出す恵みをいただけたことも一助となりました。 “いつくしみいつまでも  長崎 壮神父” の続きを読む

霊性を目指す  主任司祭 ハイメ・シスネロス   

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どんな季節でも、誰しも心身を鍛えて穏やかな自分になりたい望みがあります。『秋』の過ごし方で、信仰者に相応しい三つのことに取り組んではと思います。

一つ目は、神から頂いた体を大事にし、栄養バランスを取ることと軽い運動の外に深呼吸をすることです。その際、空気を吸いこむとき『力を感じて』、空気を吐き出すとき『身体の疲れを和らげる』と良い結果を感じ取れます。

二つ目は、祈りですが、『射祷』を唱えるように工夫をします。例えば、『御父、神よ、そのいつくしみに感謝します』。『主イエスよ、み名を賛美します』。『聖霊よ、わたしの心を満たして祈らせてください』などと唱えます。また、静かな時間を過ごし、『座っている姿勢』を意識します。

三つ目は、『楽しめる読書』です。例えば、新約聖書なら福音書を、旧約聖書なら詩篇を、毎日一章(一つ)ずつ読むことを薦めます。そうすると、神やイエスに対し、憧れを感じたり、信頼を深めたりする実りが得られます。 “霊性を目指す  主任司祭 ハイメ・シスネロス   ” の続きを読む

愛に燃えている人 アントニオ・フラデラ神父

フラデラ神父

今月の24日はアントニオ・マリア・クラレットのお祝い日です。10月はまたロザリオの聖母の月でもありますから、マリアの汚れなきみ心の子であるクラレチアンのメンバーとして、 真の宣教者の姿をクラレットの霊性のうちに眺めてみることにしましょう。

そこでまずクラレットの著作が使われている読書課の第二朗読に美しくまとめられていることを発見しましたのでご紹介したいと思います。「キリストの愛がわたしたちを駆り立てている(2コリント5・14)という使徒パウロの言葉のとおり、 聖霊の火に駆られて、聖なる使徒たちは全世界を駆け巡り、同じ火に燃えて宣教者たちも神のことばを地の果てまで告げ知らせています。 “愛に燃えている人 アントニオ・フラデラ神父” の続きを読む

天国の預金通帳   長崎 壮神父

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高校の卒業を翌年に控えた春、プロテスタントの教団を母体とする私の母校の敷地に新しい礼拝堂が完成しました。その礼拝堂の立派な外壁の上部に何やらギリシア文字が書かれていて、 落成祝いの式典の中でそのギリシア文字で書かれた言葉が「宝を天に積みなさい」と言う聖句であることを知りました。

先ごろ日曜日のミサの福音がたまたまこのみことばに当たっていたので、 説教の準備をしながらあらためてこの聖句のこと、高校時代のことを思い出していました。 “天国の預金通帳   長崎 壮神父” の続きを読む

教会はみなさんのもの 主任司祭 ハイメ・シスネロス

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第二バチカン公会議は、教会を「キリストの体」と呼んで、教会は「秘跡」であり、「神の民」だと述べました。「神の民」という呼び方の人気の理由は二つあります。

一つは18世紀から西洋の世界に生じて来た民衆的な価値観に一致していること。もう一つは聖書の中で、イスラエルを「神の民」と呼び、教会は「新しい神の民」だというイメージです。その他に新約聖書では、「神殿」と「キリストの体」という教会のイメージが挙げられています。 “教会はみなさんのもの 主任司祭 ハイメ・シスネロス” の続きを読む

私たちはイエスの弟子でありその派遣に忠実でありたい ー主任司祭ハイメ・シスネロスー 河北朝祷会より(2016.7.14 第191回)

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今日の聖句はマルコ3・13~15です。山に登るイエス、山は神と出会える場所。イエスの祈る姿を現しています。イエスは御父と相談し、12人を使徒として選びました。聖書のほかの個所では72人の弟子が派遣されたとあります。ガリラヤからイエスに従った人々が多かったこと、そのなかに婦人たちもいたことは明きらかです。

私は12歳のころ小神学校に入りカトリック司祭を目指しました。毎日ミサに与り、旧約・新約聖書に触れ、特に福音を読んだときはイエス様の存在を強く感じ、イエスの弟子になる準備が進むという恵みを得ました。信仰のイメージを聖書から得ました。それはアブラハムの神に対する信頼と旅をするイメージであり、モーゼに学んだことは解放を目指す霊性、その霊性による多くの障害や囚われから自由になる過程、サムエルからは主の呼びかけを聴くこと、詩篇からは様々な祈りに触れる精神が欠かせないこと等です。 “私たちはイエスの弟子でありその派遣に忠実でありたい ー主任司祭ハイメ・シスネロスー 河北朝祷会より(2016.7.14 第191回)” の続きを読む

主イエス・キリストの恵み、神の聖霊の交わりが 皆さんとともに   アントニオ フラデラ神父 

フラデラ神父

新年度、名古屋地区から転入してきた、クラレチアン宣教会の最古老、フラデラ神父です。表題のこの挨拶以上の挨拶はないと思いますから、皆様への心からの祈りとご挨拶にしたいと思います。

皆さんの幸せと健康、各位のいのりと願いの上に神様の豊かな祝福がありますようにと心を込めて祈ります。今からほぼ半世紀前の1970年、日本管区に派遣された私の最初の赴任地が枚方教会でしたので、私にとって当教会は、長い旅路の夕暮れに、やっとなつかしい実家に帰ったような気がしています。 “主イエス・キリストの恵み、神の聖霊の交わりが 皆さんとともに   アントニオ フラデラ神父 ” の続きを読む

聖霊に後押しされて  長崎 壮神父

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復活祭で長い準備期間を経た新受洗者を教会に迎え、ひと段落ついたと思っていると、不思議なことに初めて教会を訪れる人がひとりまたひとりと来られます。その人たちを見るとその人たちだけでなく、迎える側の私たちにも聖霊の後押しのような不思議な働きを感じずにはいられません。枚方教会の共同体を通じて、イエス・キリストに出会うように招かれた人たちを毎年、 毎年送ってくださる神様に感謝しつつお迎えしたいと思います。

ところで、私たちの信仰というものは人から人へと伝えられていくものです。確かに入門講座を担当するのは多くの場合は司祭ですが、自分自身のことを思い出してあらためて気づくことは、 一人の人が洗礼を受けるに至るまでには何人もの人が関わっているということです。入門講座に紹介してくれた人、ともに励まし合いながら学ぶ人、そして洗礼を受けるまでの期間に折にふれて声を掛けてくれる人など・・・。 “聖霊に後押しされて  長崎 壮神父” の続きを読む

主の平和(シャローム) 主任司祭 ハイメ・シスネロス

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復活されたイエスは弟子たちに現われて言われた、『あなたがたに平和があるように』(ヨハネ20:19)。

またイエスはミサの中で祈る教会を通して語りかけて下さいます。『わたしは平和をあなたがたに残し、わたしの平和をあなたがたに与える』(ヨハネ14:27)と。

平和を与える主の声の響きを、わたしは皆様に送り伝えます。これは神の恵・ゆるし・信頼・信仰等を感じさせてくれる恵みだと確信しています。また信仰の土台にイエスからの『平和の恵み』があることを認めると安心します。 “主の平和(シャローム) 主任司祭 ハイメ・シスネロス” の続きを読む